子どもに親の言うことを聞かせたいなら、まず「親の考え方」自体を変えること

 

  • 「言うことを聞かない」のは子ども側の問題?

このブログを読まれている方の子どもは、
きちんとお父様お母様のいうことを聞いているでしょうか?
なかなかいうことを聞く子は少ないと思います。

親の言うとおりに「きちんと」やる子どもは稀です。

 

しかし、親はどうしても自分の思いどおりにならないとイライラしてしまうこともあります。

それはとくに異常なことではなく、極めて一般的です。

 

しかし、その後の子どもへの対応は家庭によってはさまざまです。

 

ある家庭では、強引に言うことを聞かせていくかもしれません。

また、子どもに共感しつつ自発的に行動するよう促す家庭や、
そのまま放置する家庭もあるでしょう。

 

どの対応が正しいか、間違っているかと判断することは容易ではありません。

 

 

なぜなら、子どものタイプ、親のタイプによって方法はさまざま異なるため、

一様に「この方法をされるといいですよ」と答えることはできないからです。

 

しかし、解決策がないわけではありません。

 

 

  • 「子どもが言うことを聞いてくれないこと」の本当の問題

 

こうした悩みを抱えているご家庭も多いことともいます。

ただそうした場合でも本当の問題はそこにあるというわけではありません。

 

本当の問題は「親が困ってしまい、イライラしてしまうこと」にあるということです。

 

なぜなら親の言うことを聞かない、ということがあっても

子ども自身はそのことを問題として感じていないからです。

 

子ども自身が自分の問題として認識した場合のみ、その問題は子供の問題になるということです。

 

つまり、子どもの問題ではなく、親のあり方の問題の可能性が高いかもしれないのです。

 

 

  • 今の状態を変えたいのであれば『親の考え方』自体を変える

 

子どもが親の言うことを聞かない状況のとき、
親は、それをなんとかして親の思いどおりにさせようと

「頑張る」ことが少なくありません。

 

しかし、大抵の場合、それは徒労に終わり、

しかも親の思いどおりにいかないまま、

子どもは相変わらず同じことを繰り返していきます。

 

その結果、親は疲れ果て、やがて諦めるときがきます。

 

しかし、皮肉なことに、その諦めたときから、

子どもが自主的に動き出したというケースは枚挙に暇がありません。

 

つまり、「頑張って」子どもをどうにかしようとしているうちは、

ほとんど解決しないことが多いということです。

 

「では、どうしたらいいのでしょう? 方法を教えてください」

と思われるかもしれません。

 

確かに方法はないことはありません。方法はあります。

実際、幼稚園や保育園・小学校の先生たちなどは、

それを理解しているので子どもに合わせてとても上手に対応することができます。

 

しかし、親はプロの先生ではないため、方法を聞いたところで、

同じようにできないかもしれません。

なぜならそこに感情が入りやすいからです。

そして自分の物足りなさを子どもの中に見てしまうので、

余計にイライラしたりするためです。

 

すると、たとえ方法を教わったとしても、

「言われたとおりにやったのにうまくいかない。私はダメなんだわ」と

親自身が自己肯定感が低くなったり、罪悪感を持ったり、

「この子はおかしい」と子ども原因論にして

「自分は正しい=子供が間違っている」とすることもあります。

 

 

そもそも、子育ての方法には絶対的な正解がないため、

どの子にも当てはまる方法は存在しません。

 

しかし、なぜか親は教科書に書いてあるような、

絶対的な正解を求めてしまうのです。

 

 

ですから、今回はあえて具体的な方法を挙げるのではなく、

より根本的で本質的なアプローチについて、お伝えします。

 

それは、

「親の考え方が変わる
➡親の感情が変わる

➡子どもへの声かけや態度が変わる
➡子どもが変わる

➡親の気持ちがさらに変わる」
というサイクルを知ることです。

 

重要なのは出発点が「親の考え方が変わる」です。

ここを間違えないことです

 

しかし、「子どもへの声かけ」を変えようとか、

「子どもが変わる➡親の気持ちが変わる」と

子どもを使って自分の気持ちを変えようと

勘違いしてしまう方も少なくありません。

 

  • 目の前の子どもの“今”を大切にしていく

 

まずは、出発点は「親の考え方が変わる

であることを忘れないでください。

 

 

今、目の前にいる10歳の子どもとの関係は、今しか経験できません。

つまり来年は11歳になってしまうため、

10歳のこの子の状態は今しか経験できないということです。

 

来年16歳になるのであれば、

15歳のこの子の状態は今しか経験できないのです。

 

子どもは心身ともに成長し続けているので、

来年は今とは違った子どもになっています。

子供の成長はあっという間です。

 

この二度とやってこない、この子の『今』と今の自分との関係をどう思いますか?

大切にしたいと思いませんか?

 

二度と経験できない、現時点での子どもとの関係を

大切にしようと思うと、普段とは違った感情が出てきませんか?

 

今を大切にしようと思うと、感情は落ち着いてきます。

ものの見方や子供に対する見方が変わってきませんか?

 

親の感情が落ち着いてくると、子どもへの声かけや態度が自然と変わります。

 

すると、それだけで子どもが変わり始めることがあります。

子どもの見えるところも変わり、実は普段から頑張っているところや、

葛藤しているところなど、普段見えてなかったりしたところが

別の面としてみえてくるはずです。

 

もちろん今までの関係性によっても変わるので一概には言えないので、

100%成果を保証するものではありませんが、

子どもはこれまでと違った反応をすることが少なくありません。

 

  • 我慢して今の状態を受け入れるか、考え方を変えるか

 

しかし、それでも、安心できないと思う方もいるかもしれません。

「そんなこと考えられない! 時間がなくて忙しいのに、

そんな悠長なことやってられない!」と。

 

もし、そういうことであれば、今のままの状態を継続されてもよいと思います。

それでも大丈夫です。

 

というのも、子育ての方法やあり方に正解がないからです。

 

正解がない以上、親は自分のあり方や子供との関係を選択するだけでいいのです。

いい、悪いという問題ではありません。

 

ただ、その場合は日々の“バトル”はしばらく続くことを覚悟する必要があります。

成績も下がっていき、自己肯定感も下がっていくかもしれません。

 

「しばらく」とは小学校、中学校、高校ぐらいまでは続く可能性があります。

 

小学生になれば小学生の悩みが、中学生になれば中学生の悩みが、

高校生になれば高校生の悩みがほぼ確実に形を変えて登場してきます。

 

結果的に悩みやイライラは形を変えて継続していきます。

そして修復しようと思っても年齢が重なれば重なるほど解決は難しくなります。

 

 

今の状態をそのまま我慢して受け入れながら日々を過ごすか、

考え方を変えて新しい見方で日々を過ごすか、あとは選択の問題となります。

 

選択によって、それぞれの道も変わり、見える景色も変わっていきます。

 

これはどちらがいい、というものではありません。

どちらでもいいのです。

 

 

ただ、もし子供を変えたい、良い方向に変えたい、と思われるのであれば、

まずは親が変わらなければいけないという事実は変わりません。

 

もし子供の笑顔が見たい、と思われるのであれば、

まずは大人である私たちが変わるべきでしょう。

私は親ならそれができると信じています。

 

我が子の成長のためだと思えば、なんでもできる気がしませんか?

生まれてきた時の苦労を思えば、あの笑顔を守るためだと思えば

なんでもしてやろうと思いませんか?

 

子供の一番いいところを知っているのは他ならぬ親です。

 

親だからこそ知っている子供の良いところ、それを伸ばすことによってこそ、

子供は成長し、より良い方向に向かって進むことができる、ということです。

 

さらに子供の価値基準、判断基準の価値観は、

親が普段している接し方や注意の賜物です。

 

なぜなら子供は親から教わった、良いこと、

悪いことの基準でしか判断できないからです。

 

だとしたら、親のものの見方や接し方を改めれば、

子供は変われるのです。

 

ぜひ今できることを行ってみてください。

確実に未来は変わってきます。

 

もしどういうところを変えたらいいかがわからない、

という場合はぜひご連絡ください。

 

ご相談いただいた内容を元に一緒に考え、

アドバイスやサポートをしたいと思います。

 

お子様の笑顔のために一緒に頑張りましょう。