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こんにちは。教室長の大森です。
まだまだ夏の暑さが残るこの頃ですがいかがお過ごしですか?
今回は、娘との関係に悩んでいる母親のケースについて考えてみたいと思います。
どんな親子関係も複雑な問題を抱えています。
その中でも長女と母親がどのように接したらいいかわからない
というご相談を受けることもあるので今回はそう言ったケースについてお話ししたいと思います。
お母さんの心情と課題
お母さんが長女に対して厳しく当たってしまう気持ちは、とてもよく理解できます。
そのため長女をどう褒めたらいいかわからない、というのは、多くのお母さんが感じることです。
私もそうした相談をよく受けてきました。
どうしても母親からすると、長女は自分の投影として見てしまう傾向にあります。
何事も自分と同じように、自分が感じることは子供も同じ様に感じる、と考えてしまいがちで、
これぐらいのことはできるはずだと勝手に思い込んでしまったり、
自分がされてきたことをそのまま子供にしてしまうということは保護者の悩みとしてよく聞いてきました。
中には子供に自分の姿を投影してしまって、子供の姿の中にかつての自分を見てしまい、
それでイライラしてしまう方もいらっしゃる様です。
お母さんが長女に対して厳しく当たる気持ちは、お母さん自身が子供の成長や学力向上を真剣に願っているからこそです。
それは大変よくわかります。
しかし、その気持ちが行き過ぎると、逆に子供にプレッシャーを与え、親子関係にもひびが入ってしまう可能性があります。
特に、子供が自分を過度に評価されていると感じると、そのプレッシャーは学力向上や社会性の育成にも悪影響を及ぼすことがあります。
そこで大切なのは、お母さん自身が自分の気持ちと、子供が感じるプレッシャーとのバランスを適切に保つことです。
このバランスを保つために、お母さん自身が具体的な行動や考え方の調整が必要です。
以下のアドバイスは、そのための具体的なステップとしてご参考いただければと思います。
アドバイス1:「でも」をなくす
お子様との間はもちろん、ご近所の方や先生から褒められた時、
「でもうちの子は○○なんでダメなんです」などと話していませんか?
「でも」を挟むことで、良い点が希薄になってしまいますよね。
お母さんが素直に受け取ることで、子供も自分を受け入れやすくなります。
そうでないと、どちらの評価が正しいのかわからなくなってしまうからです。
また他人の意見や考え方を素直に受け入れるということができなくなり、それが学力低下にもつながります。
勉強が出来る子供はほとんどの場合、素直な子供です。
素直だからこそ先生の考えを素直に受け入れ、自分を改善していけるので、学力が上がるのです。
素直に他人の評価を受け入れるという行動は、子供の自己肯定感を高める基盤を作ります。
他の人から褒められたときなど他の人が良く評価してくれたときは、
「ありがとうございます」と、すなおに受け入れていきましょう。
アドバイス2:子供を監視下に置かない
親が子育てをするにあたって必要なのは、子供を監視するのではなく、見守ることです。
これは、子供が自立するためにも重要なステップとなります。
見守ることで、子供は安心感を感じ、それによって社会性が育まれます。
この安心感が育つと、親元を離れても大丈夫だという自立心の成長へとつながっていくのです。
もし「この子は社会性がないのでは?」という場合も、ただ見えていないだけなのかもしれません。
子供を見守る姿勢を強化してみると、親には見せてなかった社会性の一部が垣間見れることもあるかもしれませんよ。
アドバイス3:自分自身の感情を理解する
自分の感情に正直でいることで、子供に対する接し方も自然と変わってきます。
親自身の感情のコントロールをすることは、親子関係においてもとても大切な要素です。
そのためには、自分はどんな状態なのかを素直に言葉にしてみましょう。
不機嫌になっていたら、「私は今不機嫌なの」、怒っていたら「私は今怒ってる」と素直に言葉にしてみましょう。
この行動が、お母さん自身のストレスを減らし、より良い親子関係を築く基盤になります。
またあえて言葉に出すことで自分の感情を自分で確認することができる様になり、コントロールしやすくなってきます。
感情を理解すると、逆のことを言葉にすることもできる様になります。
アドバイス4:子供の小さな成功を祝う
子供が何か小さなことで成功したら、その瞬間を大切に祝いましょう。
それが自己肯定感を高める第一歩です。
自分が見られている、前向きな評価をされた、こうした一言が子育てには大変重要です。
この行動が、子供の自己肯定感を高め、将来的には自立心を育む基盤になります。
ぜひお子様が少しでも以前に比べてできるようになってきたら、しっかりと祝い、評価してあげましょう。
以前にはできなかったことが今はできている、というものは、子供自身は意外とわからないものです。
できる様になる、というものはできるものの上に築かれていきます。
組み上がった時にどれだけの土台が出来上がっているのは、第三者からでしかわかり得ないものです。
さらに親だからこそわかる、今までとの比較を伝えて、どれだけできる様になったのかを伝えてあげましょう。
子供がそれを当たり前に思えると、その先も頑張ることにできる力が身に付きます。
アドバイス5:言葉選びに注意する
「あなたはいつもできない」「○ちゃんはできるのになんであなたはできないの?」
お子様にこうした言葉を投げかけていないでしょうか?
または「私はあなたの年齢では○○はできていた。だからあなたもできないはずはないのに、なぜできないの?」
という一言を浴びせていませんか?
確かに「親の目線」で考えたら、子供はできないことばかりです。
失敗もたくさん起こします。
でも子供は出来なくて当たり前で、尚且つ昔と今とではあらゆることが違うので、
親はできた、やれた、だから私の子供ができないのはおかしい
・・・というのは明らかにおかしいのです。
英単語も国語としての用語なども、親世代のものから比較すると明らかに言葉が増え、難易度も高くなっています。
それが現代社会です。
そこで、できていないことを伝えるときには、「できない」と言うよりも
「できるようになるためには?」と問いかけてみてはいかがでしょうか。
このようなポジティブな言葉選びが、子供の解決思考の能力を高める基盤になります。
アドバイス6:自分自身も褒める
いくら“子供を褒めてみましょう”と聞き、褒めるのはいいことだとわかっていても、
「親に褒められたことがないから褒められたことがない」
「子供の褒め方がわからない」という方も一定数いらっしゃいます。
そういう場合は、まず自分自身を褒めてみるところから始めてみましょう。
褒める・評価する練習には自分自身を褒めたり評価するのが一番です。
この時のコツは、他人との比較ではなく、今の自分は頑張れているか?というところにおいてみることです。
小さなこと、ちょっとした頑張れたことを褒める習慣をつけて、
小さな成功や努力を自分自身で褒めることが子供を評価するためにも大切です。
そのためにも意識的に日頃の意識と練習をしていきましょう。
注意するべきなのは、「この程度は頑張りとはいえない。もっとやらないと」と思わないようにすることです。
例えば、徒競走で1位になる自分は褒めることができるけれど、3位になったからといって褒められない、ということはないです。
むしろ、スタート地点で転んでしまって怪我でゴールできなかったとしても、走り出したこと自体を褒めていきましょう。
自分は何ができているのかを自己評価する練習は、
ありのままの自分を評価することに繋がり、ひいては自分自身を受け入れることに繋がります。
学力の高いお子様に共通するのは、その素直さです。
素直だからこそ他人の指導を素直に受け入れて、力にしていけるからです。
ぜひありのままの自分を受け入れていきましょう。
時には自分の時間を作る
例えば、大きめのガラス製のビールジョッキがあったとしましょう。
多少大きくてもジョッキ自体を持つことはほとんどの方ができます。
しかし、水を入れたらどうでしょう。
水を入れてもほとんどの人は持ち続けることができます。
しかし、そのガラスのコップを1日中持っていなさいと言われたらどうでしょうか?
最初の1日はできたとしても、それが3日4日となったら腕が痺れてきたり、腰が痛くなったりしてくると思います。
子育てもそれは同じです。
一日構うならいいけれど、それを一日中、1週間1ヶ月1年と続けていけば、負担は増し、いつもならできることもできなくなってしまうのです。
そんな時はどうしたらいいでしょうか。
それはジョッキをテーブルに置くことです。
テーブルに置いて、しばらくしたら最初の頃のようにまた持つことができます。
それを繰り返すことでジョッキを持つことができるようになるのです。
時折自分の時間を強制的に作るなど、子育てから離れた時間を意識的に作るようにしましょう。
そうすることで心のゆとりを持つことができ、きちんと子育てができるようになります。
子育てには心のゆとりを意識的に持つことが大切なので、
多少無理をしてでも、都合をつけたりして自分の時間を作って心のゆとりを作っていきましょう。
また気持ちが落ち着く曲を聴くのも効果的です。
忙しい中でもクラシック音楽やジャズなどを流しておくと、それだけでも効果があります。
ぜひ取り組んでみてください。
まとめ
子育ては確かに大変ですが、一歩ずつ前に進むことが大切です。
そしてその一歩が、子供だけでなく、お母さん自身の成長にも繋がります。
この記事が、少しでも皆様の参考になれば幸いです。
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